Top > 応援とは
みなさんは応援されると嬉しいですか?応援され無い方が良いという人もいるのではないでしょうか? また応援と一言に行っても様々な声のかけ方があります。効果的な応援とはいったいどういうものか考えてみました。
応援とはそもそも何のために行うのでしょうか?
もちろん応援している対象者を向陽させ、モチベーションを上げることで本来の実力、またはそれ以上の力を発揮してもらいたいために行うことが第一の目的です。
しかしながら実は応援をすることで応援する側にも
といった効果を期待することが出来ます。
「応援対象の人との共感(同じ感動)を得る」というのは、一人の人生ではなかなか体験できないことも多く、 特にスポーツなど一流の技術を競う中で味わう勝敗の行方は、普段味わえない高揚感があり、その緊張感やスリルを味わうことで大きなストレス解消に役立つことは容易に想像できます。
一方「応援している人々がひとつのグループとして一体感を感じる」というのは、多くの人と一緒に同じ対象を応援することにより、 グループ感情を共有することができ、そのグループという共同体での関係性を強めることが出来ます。 これは社会の中で生きる上で必要不可欠な感情で、ミラーニューロンと呼ばれる神経細胞ともよばれ、同じ感情を共有することで、他社を理解し社会に溶け込む協調性をはぐくむことが出来ます。
それでは応援を行う際に使っている言葉にはどんなものがあるでしょうか?スポーツの応援を題材に考えてみましょう。普段スポーツをやらない人でも、運動会などで自分が競技を行う際に言われたことを想像してみてください。
実はこれらは効果の有無が分かれます。
①がんばれ!と、②負けるな!は相手を励ます効果としてはあまり効果的でありません。これらの言葉は声をかけられた相手のとらえ方によって「うるさい」と感じることがあります。 なぜかというと①や②は具体的でなかったり、言いっぱなしで無責任な感じもし、上から目線ともとらえられてしまいます。
しかし③カッコイイ!や④しびれる~といった言葉は、具体的に自分が今どんな状態なのかを理解することができます。つまり「がんばった」結果を表しています。 スポーツでいうと①②は試合前や劣勢の時に言う言葉だからじゃないの? と感じた人もいるかもしれませんが、実はそうした状況でも同じように具体的にイメージできる言葉の方が応援の効果があります。 例えば劣勢の状態の場合「まだまだこれから!」「いけるよ!」というと客観的に見てこれから挽回できる可能性があるよというイメージがしやすくモチベーションにつながります。
もちろん①や②でも自分のモチベーションに変えられる人もいます。ただ捉える人により効果が分かれてしまうため、③④のように具体的にイメージできる応援の仕方の方がより効果的だといえます。
応援を行う際にその状況によっても、効果が分かれます。
ある実験で応援の有無により、バッティングセンターで20球中何球うてるか?という実験をしてみました。 その結果は
と応援なしの場合の方が成績が良いという結果になりました。
また同じようにランニングマシーンで最初に応援なしで10分間走ってもらい、 その後、続けざまにもう一本10分間走ってもらいました。 後半の10分は、美しい女性応援を受け走りました。 すると結果は後半の10分の方が記録がアップしました。
必ずしも同じ状況で同じ結果が得られるとはいいがたいですが、 応援は長距離のマラソンや水泳といった継続的に体力を使う競技は効果的ですが、 野球やゴルフのような緊張感を伴う瞬発的な競技、スケートや体操など技術を問われ、これも緊張感のある競技にはあまり効果がなかったり逆効果になるケースもあるのかもしれません。